私が着任した平成一七年、演劇部は休部状態だったが、新入生の入部があり三名でスタートした。
一年生部長松尾さんはひるまなかった。キャスト三名の脚本を探し、照明・音響は友人に頼んで記念祭を迎えた。
自治会副会長として人脈もあり、交友関係の広い彼女ならではのスタイルだと思う。
この「友人の助けるスタイル」は何となく定着し、校内で年数回上演できるようになった。
私が顧問となって三代目の部長の杉山君は、自ら脚本も書き下した。
何度も推敲を重ね、部員同士で話し合ったのも懐かしい思い出である。
平成二一年度には、桜修館中等教育学校との合同活動の大所帯になった。
中一の部員もいて、接し方に戸惑うことも多かったようだ。
よりよい作品を目指し、練習中は中学生も含め全員が意見をぶつけあったものだ。
都立大附属の自由な活動の雰囲気は桜修館に見事に引き継がれ、発展していく気配である。