一口に生物部と言っても、怪しい生体実験をしたり生物についてさらに深く知るために研究するわけでもない。
ウサギやらモルモットやらウーパールーパーやら金魚の世話をして戯れるのが主な活動だ。
むしろ飼育委員と言ったほうがしっくりくる。
アジトは生物室と生物準備室。
哺乳類は冷暖房完備の生物準備室で、人間様より厚遇を受けている。
顧問は生物担当の松田先生。
先生は元獣医ということで、生物部としてはとても心強い。
よく人生相談にものってくれるいい先生だ。
お互い熱く語って気付けば3時間経っていることもざらにあった。
生物部は活動こそ曖昧な部活だが、その分ゆったりと先生と会話ができる精神的に成長する部活だ。
去年の夏にウザギが寿命で、そのあとに飼ったモルモット2匹も今年の春になぜか亡くなってしまったから、現在はウーパールーパーと金魚が生物部に主役の座だ。
飼育する動物が変わっても生物部のあののんびりする感じは変わらないのだろう。
これからもずっと変わらないでいてほしい。