伝えたい思い

49期 佐々木尚也    

 都大附サッカー部は、中学時代選抜に選ばれた選手はほととんどおらず、個々のレベルでいえばとても高いとはいえないチームだと思います。 しかし、地区予選では、決勝に進む常連校です。 また、最高成績はと大会ベスト一六を収めるほどです。 個々のレベルではそれほどでもないにも関わらず、地区では強豪チームになりました。 そこには、「チームを大事にする姿勢」があり、更にその気持ちの根底には、「感謝の気持ちを大切にする」という思いがあったからだと思います。

 私は、現役を退いたあと、OBコーチとして、部活に関わりました。 チームに伝えたかったことは、多くの先輩から学んできた「感謝の気持ち」です。 「今大好きなサッカーができているのは、親や先生や友達、特にサッカー仲間がいてくれるからであり、またグランド・用具などの環境が整備されているから、多くの人や環境に支えられているからこそ、大好きなサッカーが思いっきりできている。」という思いを伝えてきました。

 都大附サッカー部には長い歴史があります。 私が学んだ「感謝の気持ち」はおそらく長い歴史の中で受け継がれてきたものだと思います。 この思いでチームは強くなり、都大附サッカー部は成長してきたのではないでしょうか。 だからこそ、この思いを都立大附属高校から、桜修館中等教育学校に継承されてほしいと願っています。

 技術や戦術が優れているチームも、「感謝の気持ちを大切にする」チームには敵わないと私は信じています。 だからこそ、桜修館サッカー部には、この思いを強く持ち、後輩たちに伝えられるチームになってほしいと願っています。 きっとその先にと大会常連校と呼ばれる日が来ると信じています。

(閉校記念誌(2011年3月発行)からの転載)   

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